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噛み合わせが大切!噛む機能と健康寿命



噛み合わせと噛む力は、単に食べ物を噛むための機能に留まらず、全身の健康にも深い関わりがあります。

噛み合わせが悪いと、咀嚼力の低下だけでなく、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。

この記事では、噛む力の重要性と健康寿命に与える影響について詳しく解説します。


■噛み合わせや噛む力が健康に与える影響


◎消化に良くない

噛み合わせが悪く、噛む力が発揮できないと、十分に食べ物を咀嚼できず、消化器官に負担をかけることになります。

咀嚼が不十分だと、栄養の吸収が効率的に行われず、全身の栄養状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

消化、吸収にとって、噛み合わせのバランス、噛む筋力がきちんと維持されていることがとても大切です。


◎顎関節への負担

噛み合わせが悪いと、顎関節に不自然な力がかかり、顎関節症を引き起こすリスクが高まります。

顎関節症は、頭痛や肩こり、耳鳴りなどの症状を引き起こすことがあり、生活の質を大きく低下させる原因となります。


◎虫歯になりやすい

歯並び、噛み合わせが悪いと、特定の部分が清掃しづらくなります。

このような清掃しづらい箇所は、歯ブラシが届きにくく、食べ物のカスやプラークがたまりやすくなります。その結果、虫歯のリスクが大幅に高まります。


◎歯ぎしりによるくさび状欠損や知覚過敏

噛み合わせが悪く、夜間の歯ぎしりや食いしばりが強くなると、歯の表面にくさび状欠損(歯と歯茎の境目にえぐられたような欠損)が生じることがあります。

このくさび状欠損では、歯の根元が削られてしまい、知覚過敏の原因となります。

知覚過敏は、冷たいものや熱いものを口にすると歯がしみやすくなり、生活の質を大きく損なう要因となります。


◎全身のバランスへの影響

噛み合わせが悪いと、身体のバランスが崩れることがあります。

噛む力が均等でないと、姿勢や歩行にも影響を与え、力が入りにくくなったり、各所に痛みなどを引き起こしたりすることがあります。

噛み合わせを整えることは、全身の健康を維持するために非常に重要です。


■咬合力測定器の役割


◎咬合力の測定

当院では咬合力測定器を、主に義歯の治療時に使用しています。

患者さまの咬合力を正確に計測し、口腔機能が落ちていないかを把握することで問題点を特定します。

噛み合わせる力が何ニュートンか調べることができる装置で、これにより、それぞれの患者さまに適した治療計画を立てることが可能になります。


◎オーラルフレイルとは

オーラルフレイルとは、口腔機能が低下し、食べ物を噛む力や飲み込む力が衰えることを指します。

この状態は、高齢者に多く見られ、噛み合わせの悪化や咬合力の低下が原因の一つとされています。

オーラルフレイルが進行すると、栄養不足や体重減少、さらには認知機能の低下など、全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、食事の楽しみが失われることで、生活の質が低下し、社会的な孤立感が増すことも懸念されます。

噛み合わせの改善や咬合力の計測、維持は、オーラルフレイルを予防し、健康寿命を延ばすための重要な要素となります。


【噛み合わせと噛む力の重要性を理解しよう】


噛み合わせと噛む力は、単なる咀嚼の機能を超えて、全身の健康に深く関わる重要な要素です。

特に義歯を装着されている患者さまにおいては、咬合力測定器を活用することで、噛む力の状態を正確に把握し口腔内の健康状態を継続的に診ていくことができます。

これにより、顎関節症の予防や全身のバランス改善が期待でき、健康寿命を延ばすための重要なステップとなります。

噛み合わせと噛む力の重要性を理解し、定期的な診断と治療を受けることで、健康で豊かな生活を送れるようにしていきましょう。


はせがわ歯科
歯科医師