親知らずによるトラブルは、成人の多くが経験する歯のトラブルの一つです。
抜歯が必要な場合もあれば、そのまま残しておいて問題がないケースもあります。
この記事では、親知らずを抜いた方がいい場合と抜かなくてもいい場合について詳しく解説します。
目次
■親知らずとは?
◎親知らずの特徴
親知らずは第三大臼歯とも呼ばれる奥歯で、通常18歳~25歳ごろに生えてきます。
中には40代で親知らずが生える方もいらっしゃいます。
他の歯よりも後に生えるため、顎のスペースが足りず、正常に生えそろわないことが多いのが特徴です。
きれいに生える親知らずもあれば、一部しか顔を出さない埋伏歯や、横向きや斜めに生える歯もあります。
■親知らずを抜いたほうが良いケース
◎埋伏歯がトラブルを引き起こしている場合
親知らずが歯肉や顎の骨の中に埋まったままで、隣の歯を圧迫している場合は抜歯が必要です。
埋伏歯が隣接する歯を押すことで、歯並びが悪くなったり、痛みや不快感が生じたりすることがあります。
また、問題が大きくなると隣接歯も一緒に抜歯しなくてはならないケースもあるため、注意が必要です。
◎智歯周囲炎
親知らずの周囲で歯肉が腫れる智歯周囲炎が頻繁に起きる場合も、抜歯が必要です。
智歯周囲炎は親知らず周辺の清掃が不十分な場合に起こりやすく、腫れや痛みを繰り返すと日常生活に支障をきたすことがあります。
◎斜めや横向きに生えている場合
親知らずが正常な方向に生えず、斜めや横向きになっている場合も抜歯が必要です。
このような親知らずは噛み合わせに影響を与えるだけでなく、隣の歯との間に隙間を作り、食べかすが溜まりやすくなるため、むし歯や炎症を引き起こしやすくなります。
◎矯正治療の妨げになる場合
矯正治療を行う際、親知らずが他の歯を押すことで歯並びに悪影響を与える場合があります。
このような場合は、矯正治療の効果をしっかり得るために親知らずを抜歯することが一般的です。
◎むし歯や歯周病になっている場合
親知らずがむし歯や歯周病にかかっている場合、治療が難しい場合があります。
特に親知らずが完全に生えておらず清掃が難しい場合は、治療よりも抜歯が選択されることが多いです。
■親知らずを抜かなくても良いケース
◎正常な位置に生え、機能している場合
親知らずがまっすぐ生え、上下の歯が正しく噛み合っている場合は、他の奥歯と同様に咀嚼機能を果たします。
このような親知らずは、問題がなければ抜歯をしなくても問題ありません。
しかし、一番奥の歯で清掃しづらいことに変わりないため、毎日の清掃をしっかりと行いましょう。
◎埋伏していても問題を引き起こしていない場合
埋伏歯であっても、周囲の歯に悪影響を与えていない場合は、抜歯せず経過観察が選ばれることがあります。
ただし、将来的に問題が起こる可能性もあるため、定期的な検診で状況を確認することが重要です。
■親知らずの状態をチェックするためには?
◎歯科医院でレントゲン、CTなどを定期的に撮影する
親知らずの抜歯の必要性については、専門的な診断が必要です。
歯科医院では、レントゲンやCTスキャンを用いて親知らずの位置や周囲の状態を詳しく確認します。
痛みがない場合でも定期的な検診を受けることで、親知らずの問題を早期に発見できます。
【親知らずの抜歯でお悩みの方へ】
親知らずの抜歯が必要かどうかは、歯の位置や状態、周囲の影響によって異なります。
抜くべきか迷っている場合は歯科医院に相談することをおすすめします。
当院では、患者さま一人ひとりの状態を丁寧に診断し、一番良い治療計画をご提案します。
親知らずに関するお悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください。